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「豊田市だから土地の価値は下がらないと思っていた」
空き家相談の現場では、このようなお話をよく耳にします。
確かに豊田市は愛知県を代表する工業都市であり、人口規模も大きく住宅需要もあります。
しかし、その需要の多くは市街地や主要駅周辺に集中しています。
一方で、旧足助町・旭地区・稲武地区・小原地区などの郊外エリアでは、高齢化や人口減少の影響もあり、空き家の売却が難しくなっているのが現実です。
特に相続した実家の場合、 「いつか使うかもしれない」「そのうち価値が上がるかもしれない」 という理由で保有を続ける方も少なくありません。
しかし実際には、持ち続けることで負担だけが増えていくケースも多く見られます。
郊外の空き家では次のような問題が発生しやすくなります。
特に郊外では建物よりも管理負担の方が大きな問題になることがあります。
空き家を所有しているだけで固定資産税は発生し、草刈りや樹木伐採も必要になります。
遠方に住んでいる相続人の場合は、現地へ通う交通費や時間的負担も無視できません。
近年はインターネットやSNSなどで、
「地方不動産が上がる」
「田舎暮らし需要が増えている」
といった情報を目にする機会も増えました。
もちろん一部の地域や物件では価値が上昇することもあります。
しかし、 すべての空き家が値上がりするわけではありません。
むしろ建物は年々老朽化し、修繕費や解体費は上昇傾向にあります。
「将来上がるかもしれない」という期待だけで保有を続けることが、本当に得策なのかを冷静に考える必要があります。
相談内容
豊田市旭地区にある築52年の木造住宅。
所有者様は名古屋市在住で、叔父様から相続された物件でした。
土地は約250坪あり、建物以外にも倉庫や物置が複数残っていました。
相続当初は「いつか売れるだろう」と考え保有を続けていましたが、7年間で購入希望者は現れませんでした。
建物内には家具や農機具、生活用品が大量に残されていました。
問題点
解決方法
今後発生する維持費や管理負担を整理した結果、現況のままでの売却を検討することになりました。
残置物や倉庫もそのまま引き渡せる方法を選択したことで、大きな出費を避けながら手放す方向で進めることができました。
相続した実家を売却する場合、 「被相続人居住用財産の3,000万円特別控除」が利用できる可能性があります。
適用されれば譲渡所得税を大きく軽減できるケースがあります。
数十万円から数百万円単位で税負担が変わる場合もあるため、売却前の確認が重要です。
豊田市は需要のあるエリアですが、郊外の空き家は必ずしも簡単に売れるわけではありません。
空き家は時間が経過するほど維持費や修繕費が増え、選択肢が少なくなる場合があります。
「まだ大丈夫」と思っているうちに状況が悪化する前に、一度現状を整理してみることをおすすめします。
滝田 謙介(空家パートナー代表)
宅地建物取引士:岐阜県知事免許(1)第5381号
(公社)岐阜県宅地建物取引協会 東濃支部
30,000件以上の空き家問題を解決してきた「空き家買取のプロ」。 他社で断られた困難物件の再生にも積極的に取り組んでいます。