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空き家を所有していると、「市の補助金が使えるなら、家を直してから売ったほうがいいのでは?」と考えることがあります。
実際、可児市には空き家のリフォームや解体に利用できる補助制度があります。
ここで注意したいのが、「補助金がある=先に工事したほうがいい」ではないということです。
売却を考えている空き家なら補助金の条件を確認するだけでなく、「工事する」「そのまま売る」のどちらが自分に合っているのかを先に考えることが大切です。
その中には建物の傾きなどがあり、早期に改善を促す必要があるとして、所有者へ通知が送られた空き家も6件あります。
空き家は、単に「人が住んでいない家」というだけではありません。長く使われていない建物では、屋根や外壁、設備などの劣化が進んでいることがあります。
そのため「直すのか」「壊すのか」「売るのか」を早めに考える必要があります。
市では、空き家の有効活用を目的として「空家等活用促進事業(リフォーム・解体)補助金」があります。
令和8年度の主な補助内容
リフォーム:工事費の10%、最大10万円
解体:昭和56年5月31日までに着工された建物に限り、工事費の30%、最大30万円
解体については、どんな空き家でも30万円がもらえるわけではありません。
また、リフォームについても、入居者または入居予定者が決まっていることなど、対象となるための条件があります。
土地の売却・賃貸を目的として建物を取り壊す場合にも対象となるケースがありますが、こちらも条件があります。
可児市の補助制度を利用する場合、申請のタイミングには注意が必要です。
市の案内では、工事請負契約前、かつ工事着工前に申請する必要があります。
「先に解体業者と契約してしまった」「もう工事を始めてしまった」という場合、補助金の対象にならない可能性があります。
「補助金があると聞いたから、とりあえず業者に見積もりを頼もう」という場合でも、実際の契約や着工は制度の条件を確認してからにしましょう。
例えば、300万円の解体工事に対して30万円の補助が出たとしても、所有者の負担は単純計算で270万円です。
建物を解体することで土地として売却しやすくなる物件もありますが
それは立地が良いところだけ。すべての空き家が同じではありません。
立地、土地の広さ、道路との関係、建物の状態、周辺の需要などによって、建物を残したまま売却するほうがよいケースもあります。
解体前に確認したいこと
土地だけにしたほうが売りやすい場所なのか
古い建物が残っていても買い手が見込めるのか
解体費用はいくらかかるのか
補助金の対象になるのか
解体後の固定資産税はどうなるのか
現在の状態で買取してもらえる可能性はないのか
市の制度では、対象となるリフォーム費用の10%、最大10万円の補助がありますが
例えば100万円かけてリフォームして10万円の補助を受けたとしても、所有者が90万円を負担することになります。
その90万円をかけることで売却価格がどれだけ変わるのかは、物件によって違いますが回収できるかというとなかなか厳しい現実があります。
築年数が古い空き家では、買主が自分でリフォームすることを前提に購入するケースもあります。
その場合、売主側で先にお金をかけてリフォームしても、その費用を売却価格にそのまま反映できるとは限りません。
流れとしては
① 現在の空き家をそのまま査定してもらう
② 解体・リフォームした場合の費用を確認する
③ 可児市の補助制度が使えるか確認する
④ 工事後の売却価格がどの程度になるのか考える
⑤ 「そのまま売る」「工事して売る」を比較する
補助金があるからという理由だけで先に工事を始めてしまうことを防げます。
市には「空き家・空き地バンク」もあります。
市内の空き家や空き地を「売りたい・貸したい人」と、「買いたい・借りたい人」の橋渡しをする制度です。
登録を希望する場合は、市へ登録申込書などを提出し、現地調査の後に物件情報が公開されます。
その後、見学や交渉を希望する人がいた場合は、市から所有者または仲介を担当する協力事業者へ連絡され、協力事業者による仲介へ進む仕組みです。
ただし登録には条件がありますので、事前に確認することをおすすめします。
工事をするかどうかを決めるのは、査定をしてからでも遅くありません。
空家パートナーでは、可児市の空き家を現状のまま買取しています。
空家バンクに登録できなかった案件でも大丈夫です。
まず現在の価値を確認し、そのうえで「そのまま売る」「工事してから売る」「空き家バンクを利用する」など、自分の物件に合った方法を考えてみてください。
滝田 謙介(空家パートナー代表)
宅地建物取引士:岐阜県知事免許(1)第5381号
(公社)岐阜県宅地建物取引協会 東濃支部
30,000件以上の空き家問題を解決してきた「空き家買取のプロ」。他社で断られた困難物件の再生にも積極的に取り組んでいます。