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「土地は持っていれば価値がある」「隣の土地は借金してでも買え」——そんな話を聞いたことはありませんか?
確かに、土地は大切な資産です。ただし、広い土地=高く売れるというわけではありません。
今回ご相談いただいたのは多治見市笠原町にある約10年間空き家になっていた戸建て住宅です。昔ながらの大きな家に加え、敷地内には古い物置が3棟。土地も約253坪と、一般的な住宅用地と比べてかなり広い物件でした。
この事例を通してお伝えしたいのは、土地の広さが必ずしも売りやすさにつながるとは限らない、ということです。
今回の物件概要
所在地:多治見市笠原町
空き家期間:約10年
建物:木造・築年数は不詳(60年以上)
母屋:2階建て・延床面積約167㎡
物置:3棟(約33㎡・約10㎡・約10㎡)
土地面積:約835㎡(約253坪)
母屋は2階建てで、延床面積は約167㎡。敷地内には古い物置が3棟ありましたがこちらはそのまま使える状態ではなかったため、買取後解体しました。
こうした昔ながらの物件は、建物だけでなく敷地全体をどう活用するかも売却を考えるうえで大切になります。
特に今回のように土地が約253坪ある場合、広いこと自体が魅力になる一方で、購入する人によっては管理の負担が大きいと感じられることもあります。
土地を所有している方からすると広い土地は大きな財産に思えるものです。先祖代々、長年所有してきた土地であればなお「これだけの広さがあるのだから、それなりの金額で売れるはず」と考えるのも自然なことだと思います。
しかし、購入する側は実際に家を購入したあとに必要になる維持管理や、将来の使い方まで考えて判断します。
土地が広い物件で購入者が気にすること
・草刈りや庭木の手入れに時間と費用がかかる
・敷地内の建物や物置の維持管理が必要になる
・使わない部分まで所有することになる
・将来、売却するときにも買い手が見つかるか心配
・土地の広さに応じて固定資産税などの負担が発生する場合がある
庭の手入れが好きな方や、家庭菜園・駐車場・資材置き場などに広い敷地を活用したい方にとっては、広い土地が大きな魅力になるでしょう。
一方で、仕事や子育てで忙しい若い世帯など、できるだけ管理に手間をかけずに暮らしたい方にとっては必要以上に広い土地が負担に感じられることもあります。
住宅用地は広ければ広いほど売りやすいとは限りません。おおむね150坪を超えるような土地では、立地や使い道によって購入希望者が限られるケースもあります。
駅に近い土地や分割して販売できる土地、事業用地として需要がある土地などは別ですが、郊外で広い土地となるとなかなか買い手が見つからないことも多いです。
新築の建売住宅を販売する会社の場合でも土地が広ければ良いという考え方はしません。
建売では土地を仕入れる際にはその土地で住宅を建てて、実際に買ってくれる人がいるかどうかを見ています。
住宅需要が見込める地域なら土地を仕入れ住宅を建て、販売する事業が成り立つ可能性があります。一方、人口が減少している地域や、購入希望者が限られる地域では、土地を仕入れても売却までに時間がかかるかもしれません。
広い土地を購入しても、その広さを必要とする人が少なければ、販売方法を考える必要がありますし、土地を分割して販売する場合も、道路の整備や造成などが必要です。郊外で人口も少ない地域の広い土地に費用をかけた上で販売して利益が取れるのかを踏まえると簡単ではありません。
土地を仕入れる会社が考えること
・その地域に住宅を購入する人がいるか
・建てた住宅を無理なく販売できるか
・土地の広さや形状が商品として扱いやすいか
・造成や解体など、販売前にどれだけ費用がかかるか
・仕入れから販売までに、どのくらい時間がかかるか
国土交通省の令和7年地価公示に関する岐阜県の分析でも、山間部の集落では人口減少や高齢化に伴って買い手が不足し、住宅需要が縮小している一方、多治見駅徒歩圏では住宅需要が底堅く、パワービルダーによる小規模な建売分譲が増えているとされています。
つまり、土地の広さだけでなく「どこにあるのか」「どのような住宅需要があるのか」が重要なのです。
広い土地でも分割しやすい土地や事業用地として需要がある土地などは、購入する会社が見つかる可能性があります。ただし、田舎にある広大な土地を建売会社が買ってくれると考えるのは少々危険です。
売主様にとっては大切な資産でも、買い手や事業者にとっては管理や造成、販売に費用と時間がかかる土地かもしれません。こうした価値のギャップが、売却の難しさにつながることがあります。
土地の価格を調べるとき、周辺の坪単価を確認して、所有する土地の面積を掛けてみる方も多いと思います。
例えば、仮に坪単価が5万円だとすると、約253坪の土地は単純計算で約1,265万円になります。
単純計算の例
5万円 × 約253坪 = 約1,265万円
※計算方法を説明するための仮定です。今回の物件の査定額や、実際に売れる価格を示すものではありません。
実際の不動産売却ではこの計算どおりに売れるわけではありません。
同じ地域でも道路への接し方、土地の形、道路との高低差、用途地域、建築条件、敷地内の建物や工作物の状態などによって評価は変わります。土地が広い場合には、購入者が全体を必要としているかどうかも重要です。
多治見市の公開取引データにも、面積や用途、土地の形状などが異なる取引が掲載されています。広い土地の取引価格が一律ではないことが分かります。
土地の相場を調べることは大切ですが、地域全体の平均値や一部の取引事例だけで自分の土地の売却価格を決めてしまうのは注意が必要です。
参考:多治見市笠原町の土地取引価格データ
※国土交通省の不動産取引価格情報をもとに集計されたデータです。
売却相談の場面では、売主様が考える土地の価値と購入する人が求める条件にギャップが生じることがあります。
売主様にとっては長年所有してきた土地です。広さもあり、思い出もある。将来のために残しておきたいと考えることもあるでしょう。
一方、購入者は「この広さを本当に使い切れるか」「草刈りや建物の管理にいくらかかるか」「将来手放すときに困らないか」といった現実的な部分を見ています。
その結果、売主様が思っていた価格では問い合わせが入らなかったり、売却までに時間がかかったりする場合があります。
売り出しても反響が少ない場合、価格だけでなく、土地の広さや建物の状態、購入者が想定する使い方と合っているかを見直すことも大切です。反響が少ない理由は物件ごとに違うため、期間だけで高すぎたと決めずに周辺の売出し状況や取引事例と合わせて判断しましょう。
空き家は住んでいなくても管理が必要です。建物の状態確認、庭木や雑草の手入れ、敷地内の片付けなど、所有している限り気にかけなければならないことがあります。
特に敷地が広いと、手入れする範囲も広くなります。使っていない物置や古い建物があれば、その維持管理や、将来解体する際の費用も考えなければなりません。
「いつか使うかもしれない」「土地だから持っていれば安心」と考えて所有を続けていても、使う予定がなく、管理や維持費ばかりがかかる状態になれば、資産というより負担になってしまう可能性があります。
こんな場合は一度売却を検討してみても
・長年空き家のままで、今後も使う予定がない
・草刈りや敷地の管理が負担になってきた
・古い物置や建物の扱いに困っている
・土地が広すぎて、一般の購入者に売れるか不安
・相続したものの、将来どうするか決まっていない
大切なお土地についてマイナス点をつらつらと記載してしまいましたが、広い土地を所有していること自体が問題というわけではありません。大切なのは、その土地を今後どう使うのか、持ち続けることでどのような負担があるのかを把握することです。
不動産を売却する方法には、不動産会社が買主を探す「仲介」と、不動産会社が直接購入する「買取」があります。
仲介では、購入希望者を探しながら売却を進めます。条件が合う買主が見つかれば希望に近い価格で売れる可能性がありますが、物件の状態や土地の広さによっては、売却までに時間がかかることもあります。
また、古い建物や物置が残っている場合には買主から解体や片付けを求められる可能性もあります。解体して更地にするか、現状のまま売り出すかは、費用と売却の見込みを比較して考える必要があります。
一方、買取であれば当社が直接購入いたします。平均1週間程度で所有権移転まで済み、後々の揉め事も一切なし。
買取価格は再販売にかかる費用やリスクなども踏まえて算出されるため、仲介で売却できた場合の価格より低くなることもありますが、どちらがよいかは、価格だけでなく、売却までの時間、片付けや解体の負担、今後の管理費用も含めて比較することが大切です。
今回の多治見市笠原町のように長年空き家になっている住宅や、古い物置が複数ある土地、広い敷地を持つ物件は、一般的な住宅用地と同じ考え方だけでは売却価格を判断しにくいことがあります。
「土地が広いから、それなりの金額で売れるはず」と思っていて実際の購入希望者が求める条件とは違うかもしれません。反対に、広い土地だからこそ活用できる可能性もあります。
現在の市場でどのような価格になるのかを一度確認してみましょう!
空き家・広い土地の無料査定は空家パートナーへ
空家パートナーでは、古い戸建てや長年空き家になっている物件、物置などが残る土地、広すぎて売却方法に悩む不動産についてもご相談を受け付けています。
仲介で売るべきか、現状のまま買取を検討するべきか。片付けや解体を先にしたほうがよいのか。物件の条件を確認しながら、売却方法を考えることができます。
「使う予定はないけれど、土地を手放すべきか分からない」「広い土地の査定額を知りたい」という方は、まずは無料査定をご利用ください。
滝田 謙介(空家パートナー代表)
宅地建物取引士:岐阜県知事免許(1)第5381号
(公社)岐阜県宅地建物取引協会 東濃支部
30,000件以上の空き家問題を解決してきた「空き家買取のプロ」。他社で断られた困難物件の再生にも積極的に取り組んでいます。