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2026年06月28日

相続した実家、誰も住まない。売るべき?このまま持つべき?

相続した実家、誰も住まない。売るべき?このまま持つべき?多治見・可児・瀬戸など東濃・尾張エリアの現実

「親が亡くなって、実家を相続したけれど…誰も住む予定がない。」

このようなご相談を、多治見市・可児市・瀬戸市・春日井市など愛知・岐阜エリアで毎月多くいただきます。

「いつか使うかもしれない」「売るのは親への申し訳なさがある」「兄弟と話がまとまらない」——そのまま何年も経ってしまうケースが非常に多いのが現実です。

しかし、空き家を放置することには、知らないうちに大きなリスクと費用が積み重なっています。この記事では、データと実例をもとに「売るべきか・持つべきか」を正直にお伝えします。


日本の空き家は今、過去最多の900万戸

総務省「令和5年住宅・土地統計調査」(2024年9月確報)によると、全国の空き家数は900万2千戸と過去最多を更新しました。総住宅数に占める空き家率は13.8%、つまり約7軒に1軒が空き家という状況です。

さらに深刻なのは「その他空き家」と呼ばれる、賃貸・売却用でも別荘でもない、いわゆる放置された空き家です。この数は385万6千戸にのぼり、2018年から36万9千戸も増加しています。

国土交通省の将来推計(空き家政策の現状と課題より)

・2025年:放置空き家は約420万戸に達すると推計
・2030年:約470万戸に達すると推計
・2043年:野村総合研究所の試算では空き家率が25.3%(約4軒に1軒)になる見通し

愛知県の空き家率は11.82%(2023年)と全国平均より低いものの、岐阜県の東濃・中濃地区(多治見市・可児市・美濃加茂市・恵那市など)は高齢化・人口減少が進んでおり、空き家が増え続けています。


相続登記の義務化が始まっています(2024年4月〜)

2024年4月1日より、相続によって不動産を取得した場合、相続を知った日から3年以内に相続登記をすることが義務となりました(不動産登記法改正)。

正当な理由なく期限内に登記を行わなかった場合、10万円以下の過料(罰則)が科される可能性があります。

注意:過去の相続も対象です

法改正前(2024年3月31日以前)に相続した不動産についても、2027年3月31日までに相続登記を行う必要があります。「昔に相続したけど名義変更していない」という場合も義務化の対象です。

名義変更をせずに放置していると、次の相続が発生したときに権利関係が複雑になり、売却が非常に困難になります。早めの対応が安心です。


「このまま持つ」を選んだ場合にかかるコスト

空き家を持ち続けることは「無料」ではありません。毎年・毎月、見えないコストがかかり続けます。

年間でかかる主なコスト(例)

固定資産税・都市計画税:年間数万〜十数万円(物件・立地による)
火災保険:空き家は保険料が高く、加入できない場合も
草刈り・清掃:年2〜4回×業者依頼で年間3〜10万円
交通費:遠方に住む場合、往復の交通費と時間的コスト
修繕費:雨漏り・外壁劣化・シロアリ被害など予期せぬ出費
管理委託費:管理会社に依頼する場合、月数千〜1万円程度

これらを合計すると、年間10〜30万円以上のコストがかかるケースは珍しくありません。10年持ち続ければ100〜300万円以上が消えていく計算です。


「特定空き家」「管理不全空き家」に指定されるリスク

2023年12月施行の改正空家特別措置法により、管理が不十分な空き家は「管理不全空き家」として市区町村から指導・勧告を受けるようになりました。

勧告を受けると、住宅用地の固定資産税軽減特例(最大1/6)が解除されます。解体しなくても、放置しているだけで税金が跳ね上がる仕組みです。

さらに深刻:「特定空き家」に指定されると

・改善命令に従わない場合、50万円以下の過料
・行政代執行(強制解体)が行われ、その費用が全額所有者に請求される
・解体費用は木造住宅の場合、一般的に100〜300万円以上


「売る」を選んだ場合の税制メリット

相続した実家を売却する場合、活用できる税制優遇が複数あります。

①空き家の3,000万円特別控除

相続した実家(昭和56年5月31日以前建築・旧耐震基準)を一定の要件を満たして売却する場合、売却益から最大3,000万円を控除できます。2024年の法改正により、売却後に買主が解体してもOKになりました。
※相続開始から3年を経過する年の12月31日まで・売却額1億円以下などの要件あり

②取得費加算の特例

相続開始から3年10ヶ月以内に売却すれば、すでに支払った相続税の一部を売却時の取得費に加算できます。これにより課税される譲渡所得を減らし、売却時の税金を大幅に圧縮できるケースがあります。

これらの特例には期限があります。「いつか売ろう」と先延ばしにしていると、使えるはずの節税特例が時間切れになってしまうことがあります。


実際の相談事例|「もっと早く相談すればよかった」

相談内容

多治見市在住の50代の方から、可児市の実家についてご相談いただきました。お父様が3年前に亡くなり、相続登記はしたものの、兄弟3人で共有のまま放置していました。草が伸び放題になり、近隣から苦情が届き始めたとのことでした。

問題点

・荷物が大量に残っており、片付けの見通しが立たない
・兄弟の1人が「売りたくない」と言っており話がまとまらない
・毎年の固定資産税・草刈り費用が重くなってきていた
・取得費加算の特例の期限(相続から3年10ヶ月)が迫っていた

解決方法

荷物はそのままで買取が可能であること、兄弟全員の同意があれば共有物件も買取できることをご説明しました。取得費加算の特例期限が迫っていたため提携税理士とも連携し、期限内に売却が完了。毎年かかっていた管理費用から解放されました。


「売る」か「持つ」か、判断のチェックリスト

以下に1つでも当てはまる場合、早めの相談をおすすめします

☑ 相続から3年以内(節税特例が使えるうちに動く)
☑ 誰も住む予定がない
☑ 管理に手が回らない・遠方に住んでいる
☑ 荷物が多くて片付けられない
☑ 兄弟で意見が分かれている
☑ 固定資産税・維持費が毎年負担になっている
☑ 近隣から草や建物の状態について苦情が来ている

「売る」決断は簡単ではありません。しかし、時間が経つほど建物は傷み、節税の特例期限は近づき、管理コストは積み重なります。まず現状を整理することから始めてみてください。

このようなお悩みはありませんか?

・相続した実家をどうすればいいかわからない
・荷物があっても売れるの?
・兄弟と意見が合わない
・節税特例の期限が心配
・まず話だけ聞いてほしい

空家パートナーでは、多治見市・可児市・土岐市・瑞浪市・美濃加茂市・恵那市・御嵩町・八百津町・瀬戸市・春日井市・豊田市など愛知・岐阜エリアの空き家相談を無料で承っています。売ると決めていなくても、現状整理だけでも大歓迎です。

【参考資料】
・総務省「令和5年住宅・土地統計調査(確報集計)」2024年9月
・国土交通省「空き家政策の現状と課題及び検討の方向性」
・野村総合研究所「2043年空き家率25.3%推計」2024年6月
・法務省「相続登記の義務化について」2024年4月施行
・空家等対策の推進に関する特別措置法(2023年12月改正施行)

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この記事の監修者

滝田 謙介(空家パートナー代表)

宅地建物取引士:岐阜県知事免許(1)第5381号
(公社)岐阜県宅地建物取引協会 東濃支部

30,000件以上の空き家問題を解決してきた「空き家買取のプロ」。 他社で断られた困難物件の再生にも積極的に取り組んでいます。

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