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「兄弟三人で相続しましたが、お互いに遠慮して誰も売ろうと言い出せなくて。みんなに任せている状態です」
八百津町でよく聞くパターンです。「誰かが動くまで待っている」という状態が続くと、気づいたときには手がつけられない状況になっていることがあります。
共有名義のまま20年放置した場合に何が起きるかを、段階を追って整理します。
民法第251条により、共有不動産の「変更・処分行為」(売却・大規模改修・長期賃貸など)には共有者全員の同意が必要です。一人でも反対・連絡不通・認知症になれば、売却は止まります。
行為の種類別に必要な同意(民法改正後・2023年4月施行)
・保存行為(修繕など):各自が単独で可能
・管理行為(短期賃貸・利用方法の決定など):持分の過半数の同意
・変更・処分行為(売却):全員の同意が必要
2023年民法改正で「所在不明の共有者」がいる場合の裁判所を通じた売却が可能になりましたが、手続きに6ヶ月〜1年以上かかるケースがあります。
・固定資産税・草刈り・保険料が毎年発生し続ける(三人で年間10〜20万円程度)
・取得費加算の特例(3年10ヶ月)・3,000万円特別控除(3年)の期限が切れる
・相続登記義務化の期限(相続を知った日から3年以内)が経過し、10万円以下の過料リスクが発生
・建物の劣化(湿気・シロアリ・雨漏り)が静かに進む
65歳以上の約19%が認知症(厚生労働省2024年)。3人の共有者が全員60〜70代であれば、10年後には一人が認知症を発症する可能性は統計的に無視できません。
認知症の相続人が出た場合:
・その人の同意が法律上有効かどうかが問われる(民法第3条の2)
・成年後見人の選任が必要になり、売却に家庭裁判所の許可が必要になる
・後見人が専門職になった場合、月2〜6万円の報酬が終身かかる
共有者の一人が亡くなると、その持分がさらにその配偶者・子に相続されます。
具体的なシナリオ(八百津町の事例イメージ):
相続当初:長男・次男・長女の3人で共有
↓ 10年後:長男が死亡 → 長男の配偶者・子2人が持分を相続 → 共有者5人
↓ さらに5年後:次男が死亡 → 次男の子3人が持分を相続 → 共有者7人
7人の中に連絡不通の方・海外在住の方・認知症の方がいれば、売却は極めて困難になります。全国で所有者不明土地が約410万ha(九州の面積超え)に達している主因が、まさにこのパターンです(国土交通省令和4年度調べ)。
・共有者全員(増えている場合はその相続人も)の連絡先把握・同意取得
・相続登記の遡及的完了(複数回の相続登記が必要になることがある)
・建物は20年分の劣化が進んでおり、買取価格が大幅に下落している可能性
・節税特例はすべて期限切れ
・最終手段として共有物分割請求訴訟(弁護士費用30〜100万円以上・期間1〜3年以上)
・訴訟の結果、競売となった場合は市場価格の60〜70%程度になることが多い
八百津町は木曽川沿いの山間部が多く、交通利便性が低いエリアです。建物が傷んで買い手がつきにくい状況に加え、共有者が増えて全員の同意が難しくなると「売りたくても売れない」状態が固定化します。
全国の空き家バンクに関する研究(J-STAGE 2024年)でも「交通利便性が低い地域の物件は成約されにくい」という結果が示されています。だからこそ、買い手がいる「今」のうちに動くことが重要です。
八百津町の実家、共有者全員が動ける今のうちにご相談ください
久田見・和知・伊岐津志・八百津など八百津町全域対応。共有名義不動産の売却手続きについてもご提案します。提携司法書士のご紹介も可能です。
滝田 謙介(空家パートナー代表)
宅地建物取引士:岐阜県知事免許(1)第5381号
(公社)岐阜県宅地建物取引協会 東濃支部
30,000件以上の空き家問題を解決してきた「空き家買取のプロ」。他社で断られた困難物件の再生にも積極的に取り組んでいます。